2009-01-01から1年間の記事一覧

当直ない。

開業して何が良かったって、年末年始の当直がないこと。 前の職場では、この時期の当直をくじ引きで決めていた。 僕はくじ運が悪いので、いつも大晦日〜元旦か元旦〜2日の 当直が常だった。 医局で何回紅白を見たか。だいたい途中で、ピッチが鳴って 中断せ…

父の遺言

父の遺言の中に、遺骨の一部を、指定する複数の場所に散骨してくれ、というのがある。 その場所というのが、父が生前音連れたことのある場所すべて。 父はエンジニアで世界各国に工場プラントを作るのが仕事だったので、 指定された場所は、多岐に及んでいる…

仕事納め

本日は診察は無かったが、レセプトチェックのため、出勤。昨日の残りのカルテの整理をして、残りのレセプトチェックして、書類を書いた。事務の人がレセプトまとめてくれ、大掃除をやってくれた。 開業以降2回目の年越しである。 しかし、勤務医の時と比べ…

おいしい漢方エキス剤

日ごろ漢方を飲むことが多い虚弱体質の私である。 今まで飲んだことのある漢方の中で味の良いものベスト5。 ツムラのエキス剤に限るが。1.真武湯 2.六君子湯 3.香蘇散 4.啓脾湯 5.五苓散体調によって変わるのが、半夏瀉心湯、八味地黄丸。

消えたお薬

年末なので書棚を整理していたら、昔の医薬品集が出てきた。 ずいぶん消えたお薬があるなあ。アバン脳血管型認知症の人によく使っていた脳循環改善薬。1990年代中盤に使ったが、全く効いた気持ちがしなかった。当時から軽蔑のまなざしで見ていた先生も多かっ…

父の食べたアナゴのてんぷらそば

実家近くの蕎麦屋で、最後の晩餐で父が食べていた アナゴのてんぷらそばを食べる。 父は他界する3週間前に全部たいらげていた。15センチほどのアナゴがそのままてんぷらになっている代物で、 かなりの「食いで」がある。 こんなものよく死ぬ直前に食っていた…

父の位牌を作る

位牌の文字って手書きだと思ったら、機械で書くのだ。 昔は手書きだったのだろう。描く事を職業としている人の 中には、所謂「発達に凸凹がある人」って結構いたと思うが、 機械により、駆逐されてしまった。 うちの患者さんの中にも、書が得意な人が何人か…

残された母

母は一人になったが、冷静である。 なぜかといえば、認知症が進行しているから。 元来不安耐性の低い母ではあったが、認知症を 患ってからは、なんだかのほほんとしており、 父親の臨終のときも取り乱さなかった。10年くらい前に、突然親友を亡くし、それを…

父他界

10日前、父が他界した。 3年前にすい臓がんが見つかり手術して、 療養生活を送っていたのだが、ついに力尽きた と言う感じ。 この3年間は、絵画作成、コーラス、エッセイ、テニス と焦燥気味にこなしていた。 譫妄が1ヶ月も続き、最期もとくにテレビドラマに…

つながりある外来診察

患者さんは1週間から4週間に1回外来にいらっしゃるが、いかに前回の診察と連続性を持たせるかが、治療の進展のポイントになる。 1回1回がぶつ切りだと、堂々巡りの内容になる可能性が高い。 いろいろ工夫して、「宿題」出したりしているが。

発達障害のバッジ

最近の社会は、発達障害のバッジがないと、エキセントリックな人はやっていけない。 ひどい世の中だ。 私は、日夜そのバッジ作りをしている。 そのようなひどい世の中の流れに拍車をかけているのではないかと思い悩みながら。

書類作成多すぎ

なんだか、診察意外はずっと書類書きしている感じ。 自立支援、特別児童扶養手当、障害年金、障害者手帳、傷病手当金 あともろもろ。

父親外泊

昨日から今日にかけて、ターミナルの父親が2回目の外泊。 前回と比べて、意識がはっきりしている時間がほとんどない。 ずっと唸っている。食事もほとんど取れないので、もうすぐお迎えが来そうだ。前回は、迎えの時間に遅れたことで、ご立腹で蕎麦屋の中で …

暴れん坊のPDD

暴れん坊のPDDに困り感を持ってもらうにはどうしたらよいのか。 PDDベースの依存症の人に底つきを認識していただくくらい難しい。PDDが困らないのはやはり、否認の防衛機制なのか。 否認の質がPDD以外の人と少し違う気もするが、それはこちらが そう思ってい…

やはり口がうまくなっているのか

「精神科医は、口がうまい」と言う人がいる。 私は、元来口下手だったので、精神科医になっても自分に限っては、 ないだろうな、と思っていたのだが。 あるとき、他科の先生と、一緒に患者さんを診察したり、 その結果を、プレゼンしたりする機会があったの…

過去にこだわるPDD

過去の悪い経験に固着して、フラッシュバックがたびたび起こり、現在どうにも進めない状況の人にたいして、どう介入するのが良いのか。 何人か通院してくれているのだが、いつも堂々巡り。グループでもやるといいのか。なんとなく相乗効果でもっと悪いほうに…

本人への告知は大変

吉田先生は、本人告知は積極的にというが、 告知した結果、変なところにこだわられても 嫌だし、思いもかけぬ反応が返ってくるのも 困るし、言葉を選びに選ぶ。 うまく伝わるように。 告知用の画像なんかも作成中である。

PDDを持つ人で治療意欲のない場合

家族にしぶしぶ連れられてくる人たち。 困ってない人。 困っているけど、クリニックにかかっても、解決しないと思っている人。 診断されることに不安な人。 そもそも医療機関がダメな人。 他人の力を借りるということ自体がぴんと来ない人。 その他もろもろ…

スペクトラム

最近はスペクトラムばかり。 ぼくが一番最初に知ったのがウイングの「自閉症スペクトラム」。 その後も、 「統合失調症スペクトラム」 「双極性障害スペクトラム」 「強迫性障害スペクトラム」 などなど。精神疾患の軽症化、グレイゾーンケースの増加など、 …

日本の未来の才能

他院でアスペルガーではないかと言うことで、こちらで精査をと紹介された男子。 絵が好きなようで、いろいろ資料として作品を持ってきてくれる。 独創的でエネルギーがあり、魅力的な作品だと思うのだが、「美術の先生に、ちょっと 常軌を逸している、と言わ…

父の譫妄

ターミナルの父がいよいよ譫妄状態をきたすようになってきた。 本日仕事の後に、面会に行ったらほとんど会話できず、 ベッドからたったり座ったり、「外に散歩に行く」と言い張る。精神科駆け出しのときの大学病院での当直を思い出す。 よくリエゾンの患者さ…

ミルタザピンが効く

鬱の患者さんに出し始めているが、効果ある人が多い。 楽になったとほとんどの人が言ってくれる。 所謂、非定型うつの人にも効いているようだ、今のところ。出てまもなくの新薬を処方すると 効くケースが多い場合と 副作用だけ目立つ場合と 二通りある。 最…

子どもの採血

うちは、子どものメンタル中心だが、豆クリニックのため看護師がおらず、 ぼくが採血している。協力困難な子どもの場合、 事務や心理に抑えてもらうわけにも行かず、 親御さんに抑えててもらう。 しかし、これって親御さんには相当のストレスなのでは、 と思…

「楽になりました」

たとえリップサービスでも「話しを聞いてもらって、楽になりました」といわれると うれしいものである。

市場経済と医療

果たして市場経済原理と医療は相容れるものなのか。内田樹は、教育に市場経済原理を持ち込むものではない。といっているが、それは医療にも当てはまるのではないか。とくに精神医療の場合、教育的要素も強いためか、日々臨床現場で働いているとそう思うこと…

今日はガラ空き

月曜は休日が多いためか、お客さんが少ないことが多い。 しかし、本日のように空いているのも珍しい。ひょっとして悪いうわさなど立っているのでは、と2chなどを見てしまう。 一人にじっくり時間がかけられるので良いが。

児童青年期精神医学会の開会の言葉

今年の総会長が、医師が薬屋との馴れ合うことについて言及していたが、 昨日こちらに戻ってからも、なんか引っかかっている。薬屋さんとどう付き合うべきなのか。 薬屋さんとの距離ってその人々によってさまざまで、 全く口を利かない人から、私生活まで行動…

教育センターで講演

また先生方への講演をする。 なんだか一方通行だよな。 たまには学校の先生の話を聴きたい。さいたまで常勤で働いているとき、 院内学級の先生のお話を病院の先生や 看護師さんが聞く会というをやったが、 そのようなものがもう少し大規模で ほしいなあ。し…

学会に顔出す

京都まで日帰り。やはり臨床は、自分の身を削ってなんぼだ、 という事を再認識した。 学会で襟を正す。アンパンマンが自分の顔をちぎって、 弱ってる子供たちにあげるイメージか。

森田療法勉強会

「思想の矛盾」について。 要するに、巧くやろうとすればするほど、不満足な状態になってしまう。という事なのだろうか。 まだ実感としてわからない。 もし、上記のような理解で良いのなら、私は幼稚園のころから身にしみて分かっていたような。 間違ってい…