1972.9.15-9.20

1972.9.15

今日は一日中雨だった。子供部屋で電車の線路を作った。使ったものは粘土、数え棒。ダイアブロック、電車を使った。糸で電線も作った。やったあと片付けが大変だった。

 

1972.9.16

今日も一日雨だった。僕はTの家で遊んだ。ブロックをやっていたらOが来て「プロレスやろうぜ」と言ったのでやった。汗びっしょりになった。つまらしかった。

 

1972.9.17

今日はピアノの発表会だった。写真をとったあとすぐに出るところに行った。どきどきした。

「みなさま」

まで言ったつっかえた。心臓が爆発しそうにドキドキしてきた。だからなんでもいいから最後まで言った。間違えずに言えた。

 

1972.9.18

今日フットベースボールをやった。やろうとしていたらOくんたちが来たから一緒にやった。4年の人だけだけど僕たちの組はOくんとIくんとあとチビがいた。

僕たちが守って行った。何点も何点もとられてやっとチェンジになった。一番はTくんだった。でも失敗して1アウトになった。その次のIくんOくんと蹴った。いよいろ僕になった。的に何点も取られているので、いらいらしてすごく下がって勢いをつけて蹴った。そうすると高い塀を越えて道へ転げ落ちた。

「やったー」と言ったらホームランだと言われた。一気に4点入った。結局14対14の引き分けに終わった。

 

1972.9.19

今日公演で遊んでいたら黒い犬がきた。赤い首輪をはめていた。みんなは黒くて焦げているみたいだから

「こげこげドッグ」

と言って笑っていた。帰る時もう遅いから自転車でかっとばしてたら、焦げ焦げドッグが、クイーン、クイーンと鼻をならして追っかけてきた。僕はゆっくり行ってやった。そうすると尻尾を振った。Nくんが

「この犬近所でほしいか聞いてみよう」

と言った。だから聞いて回った。まず初めはOさんだった。おばちゃんは

「いやいや、こんなのいらない」

といった。でもNくんのおばちゃんが大きい声で、

「もー6時ですよ。お家に入りなさいー」

と言った。だから帰ってきた。

「たーん」

と言って門をあけたら、お母さんがお父さんの机の窓から首を出して目ん玉をでっかくした。

「なあにそれ、やーねー」と言った。

「チロどうするの」

僕は

「あしたいるかどうか近所の人に聞いてみようと思って」

「まずお水やんなくちゃ」

お水をやるとごくごくぴちゃぴちゃ飲んだ。お腹がごろごろぴーと言っていた。ぽろぽろも食べなかった。僕が家に入ると

「くいーん、くいーん」

と鼻をKみたいにならしてやった。そうしたらまだその辺をうろうろしていた。

夜もういっぺん見てみたがいなくなっていた。僕は乏しくなった。図鑑で見てみるとあの犬は、コゲコゲドッグは、ドーベルマン・ピンシャーだと書いてあった。僕は悲しいような悔しいような気持ちだった。

 

1972.9.20

今日ソフトをやった。少しやったら喧嘩になってやめた。