病棟の想い出(11)

「病院機能評価」にパスしよう。というイベントが、複数の勤務先の病院であった。パスするには準備が必要である。今まですっと何となくやっていたところを、そのままで何ら問題がないのにもかかわらず、無理にマニュアルとか作っていく。患者さんの対応そっちのけで準備をする。
機能評価にパスするための準備期間中、当然のごとく病院の機能は下がり、あるセクションでは麻痺状態となるというパラドックスが生まれる。
そのような涙ぐましい努力をして勝ち取ったお墨付きではあるが、果たしてそれをもっていてなんか良い事あったのだろうか。今のところあまりあの紋章があっても、病院が生き残るために有利だったって話聞かないが。私が知らないだけなら良いんだけど。
もし、無かったとしたら、機能を下げてまで取った、機能優良のお墨付きって何だったのだろう。