1976.2.11
大山に登った。伊勢原で降り、でっかいどしんとした大山へ直進した。バスを待っているとき４人の僕くらいの男の子がいた。リュックがやたらでかいなあと覗いてみると、おれは立派な無線機だった。登山服も靴もそろえている。僕なんかこの青い靴をやっと買ったのに、と思った。僕は決して贅沢なんかしていないんだなあと思った。そして今が一番幸せなんだなあ〜と思った。
1976.2.12
学校が５時間で終わったので、K重君のうちの近くの鶴間公園に行ってきた。凄く寒い。久しぶりに子どもになった。大きくなるにつれて、人は子どもになるのを忘れて行く。全くつまらない事だ。まるで野球の試合が雨でノーゲームになったみたいだ。
1976.2.13
今日、体育があった。えっさんは見学した。何でかというと、昨日鶴間公園で自転車から落ちて腰を打ったのだ。しかし、体育を見学すると点が下がるそうだ。僕はそういう学校のやり方に疑問を感じる。なぜ点を下げてしまうのだろう。腰を打ったのは仕方のない事である。健康がその人の成績を決めてしまうなんて変な事だと思う。甘いかもしれないが兎に角そう思った。
1976.2.14
明日からテスト勉強で、ながら勉強ができなくなるので、ありったけながら勉強した。しかしながら勉強は凄く疲れるが面白い。これからもやりたいと思う。
また出欠をつけるのを忘れて怒られた。あんなものなんでつけるのかなあと思った。つまらないことだ。わざわざはるばる遠い職員室に行って、○○○と書いてくる。つまらない。
1976.2.15
今日はすごーく暖かい。朝早くI田君の家に行く。そして「戦い」をやった。ボールが何度もよその家の庭に入ってしまった。10時になり「おれ町田に買い物にいかなくちゃ」と言ったら「つき合ってやる」と言った。I田君
は生活上のことでよく気がつく。大人になったらK原くんより立派になると思う。
中野にじじいが来て、お酒を４合飲んで酔っぱらってでっかい声を出したので、僕はいじけた。
