一日一悪

田口ランデイさんが、ブログで取り上げている言葉「一日一悪」。

http://runday.exblog.jp/

確かに実行するのは、至難の業である。
一日に一つしか悪事を働いてはいけない、という事である。
数日に一度複数の悪事を働くというのは、意外に簡単かもしれないが、
一日一つなのである。

ぼくは今日沢山の悪事を働いてしまった。
一日一善と思って、ぼくのところに来る仕事の依頼を受けまくっていたら、
スケジュールの調整が出来なくなり、仕事のアポイントに30分も遅刻。
沢山の人を待たせてしまった。
その仕事の前の仕事も、時間のことが気になって、患者さんが話したそうにしているのを
遮って、「ちょっと時間がないので」と切り上げてしまった。

いい自分を、誰に対しても演じているとそのうち限界が来て、あっという間に悪い自分を振りまく
状態になってしまう。

結局、いい自分を常に振りまき、自己愛を満たすその傲慢さを戒める言葉なのかもしれない。
出来ない事は、しっかり断ることで「一日一悪」なのだろう。

このことは、ボーダーラインの患者さんの治療の基本である。
「一日一悪」を続ける事を目標にすれば、患者さんも治療の過程で、自立してくるというもんだ。
変に「一日一善」などと自己愛を満たす手段として、患者さんを治療していると、後で相当な
しっぺ返しを食らう事となる。

ぼくもまだまだ全然修行が足りない。