父の遺言 その2

「のど仏の骨を、スリランカで購入した木製の仏像の中に入れて、仏壇に安置する事。」
という一文がある。
確かに、実家の仏壇には仏様がいらっしゃらず、ただの位牌置きになっているのが判明。
また仏壇の最上部の棚の高さと、スリランカの仏像の背丈はぴったり合致。
さすが建築士の父だけあり、すべて計算されている事であった。

しかしのど仏の骨は、用意された仏像より遥かに大きく入らない。
さすがの父ものど仏の骨が、甲状軟骨ではなく、頸椎2番の骨(軸椎)である事までは
知らなかったのだろう。

結局分骨した骨壺を仏壇の後方に安置し、仏像を所定位置に置く事に決定。
しかし仏壇の痛みが激しく、修理するには多額の費用が必要になるため、
新しいものを購入する方向。