1976.2.19-2.25

1976.2.19

テスト勉強は僕の心を奪う。なんにも書くことがない。僕の頭はテストのことばっかし。後は無無。

何でもボケて見える。虚ろだ。こんなつまんないことはない。これで人生無駄にしているもだ。これからもろくな日記をかけないと思った。技術で糸鋸でブックエンドを切った。怖かったが歯はおらずにすんだ。

 

1976.2.20

今日は体育があった。寒いけど一生懸命やった。真面目にやった。ああ気持ちがよい。こんなにも一日が価値あるものにあるので、これからも一生懸命やって一日一日を価値あるものにしたい。

どうもこのごろ試験勉強でやんなってしまう。そのうえ雨も降っているので余計いやになってしまう。つまらないけど面白いことがあるとそれがすごく光る。つまるときより光る。

 

1976.2.21

 今日町田へ参考書を買いに行った。有隣堂が一番あると思って行ったらNがいた。ぶらついていた。あいつはクソ英語を買って喜んでいた。僕は第2分野の参考書を買った。後で見たらすごーく面白くでヨダレがたれそうだった。

夕方お祖父ちゃんに民謡を吹き込んで再生してあげたらすごく喜んだ。とっても気持ち良い。なかなか眠れん。

 

1976.2.22

朝Sから電話がかかってきてまた例の言葉を口走った。もうやけくそで「だめになっちゃった〜」と理由も言わず切ってしまった。あとで母に怒られた。早く退団届けを出してしまわなければ、追っかけられて逃げるのも疲れた。

文鳥の巣箱のやつととっかえる。ばたばたする。ピーコ迷惑する。メスはすぐ入るがオスはなかなか入らない。母が「Kちゃんとお兄ちゃん」と騒いでいた。

 

1976.2.23

今日6時間目雨の中、体育でサッカーをやった。水たまりの中でやっているようなものだ。みんな珍しく張り切っていた。「水でどろんこになるぞ」と先生が言っても、「もう着替えてしまったんだからやろう」と誰かが言った。

そうしてどろまみれの45分間が始まる。水たまりにもろに入る者、水たまりで転ぶ者、手をくじく者、いろいろいた。シュートを僕は一回入れた、夜アームスの退団届を書く。

 

1976.2.24

この頃すごく勉強をしているのだが、どうもパッとしない。実に簡単な問題を間違えたり、計算間違いをしたりする。でもこれも3月までの辛抱だ。苦あれば楽ありだ。

それから今日Sに退団届けを出す。そしたら返事が帰ってきた。僕はここで一区切りついたと思った。これは正月よりもおおきい心の区切りだと思う。塾をやめたときはそんなようなものは一つもなかった。とにかく新しい気持ちで行きたい。

 

1976.2.25

やっぱりテストの前になるといらいらしてくよくよする。ふんこふんこしていたら、

「テストで悪い点とってもお兄ちゃんの値打ちはかわらない」と母が言っていた。

ぼくはそれを聞いて狭い箱のなかから出たような感じがした。

「これから精一杯のびのびと勉強をやろう」と思った。

Kちゃんは手の骨にひびが入り、当て木を当てて掃除のときに発狂していた。